“やあ 小さな仲間たち”(36) 石亀泰郎

ああ、やっぱり泣かせてしまった。山の中の共同井戸に水をくみにやってきた子どもがあんまりかわいいので急いで近づき過ぎた。ごめん。子どもの泣き声がヒマラヤの山々に響く。ぼくは遠くからただ黙って泣きやむのを待っている。